仁智教育の発想 指導困難生徒を見分けて心理学・脳科学的なアプローチをしてみる(2)

教師が苦しむ軽度発達障害はアスペルガーとADHDです。こういう事を言うと差別だとか人権侵害だとかいう人がいますが、教師がまずしないといけない事は生徒の実態をつかむ事です。生徒の実態をつかんでこそ、生徒を愛して適切な指導を施す事が出来るのです。極めて大雑把に言うとこういう事です。

ADHD(注意欠陥多動障害)

約10人に1人

紛失、忘れ物、物忘れが多い

落ち着きがない

片付けをできない…など

不注意

うっかりミスが多い

つまらないことが大嫌いで、大好きなことにはものすごく集中できる。

アスペルガー症候群

約20人に1人

コミュニケーションが苦手

KY/人の気持ちがわからない(他人の気持ちや常識が理解しにくいため、突然失礼なことを言って相手を面食らわせることも多い。)

独特なこだわりがある

臨機応変にできない…など

時間を守れない

アスペルガーはなぜか今が自閉症スペクトラムに組み込まれてしまいましたし、自閉症スペクトラムとADHDは別の発達障害なのできちんと議論するには分けて考えないといけません。ここではあくまで概論を述べさせてもらいます。アスペルガーとADHDはしばしば合併して発現します。私はこういう生徒がいたら、支援が必要かもしれないと注意します。

・授業中におしゃべりする。

・授業を聞かないで校庭の体育を見ている。

・会話をするときは、相手の反応を全く見らずに一方的に喋ったり、口をポカンと開けて不思議そうな表情をしながら相手の話を聞く。

・物事を深く考えることを極端に嫌う

・いじめや嫌がらせをする事に躊躇を感じない。

・自分に都合が悪いことは記憶を改竄してしまう。

・提出物を出さない

・家庭学習をしない

・ノートを取らない

こういう時、本人も困っている事も多いです。脳の働きの問題である場合も多く例えば海馬では情報の取捨選択をして、重要な情報を残すのですが、これがうまくいかないとどうでもいい事は覚えているけど、大事な事を覚えていなかったり、本当の情報を捨てて、自分に都合がいい情報を覚えたりする事が考えられます。ここら辺になると境界線パーソナリティ障害や統合失調症も考えないといけないでしょう。

またコミュニケーション能力を司るのは前頭葉だと言われていて、前頭葉は非常に発達が遅く、高校生でもまだ発達中だと言われています。逆に言えば前頭葉は後天的に発育させやすいとも言えますが、なぜか前頭葉が発達しにくい場合があります。それが自閉症ではないかと考えられる訳です。前頭葉がうまく発達してなかったり、発達中であったりすると例えばカナヅチを足に落とす絵、ピアノを引いている時に蓋を閉めて指が挟まれる動画を見せると普通の人は痛い感じますが前頭葉が十分に発達していないとおもしろいと感じてしまいます。

それが極端になると人を痛めつけたり、いじめたりしてしまうのです。

私なりにいろいろな対応を考えて実践してきたのですがここでは脳科学的なアプローチを考えます。それは脳の報酬系に働きかけるのです。たとえば

・おいしい物を食べる

・好きな人に会う

・好きな事(趣味)をする

報酬系からドーパミンが放出されて幸福感に包まれます。これを教育に利用しない手はありませんよね。

コメント