DBDマーチの概念に基づいた全く新しい生徒指導(11)


何故かと言えば、WISC-Ⅲの実施をするには当然保護者の了解が要ります。保護者にしてみれば青天の霹靂です。今まで大切に育んできた、順調に普通に育ってくれていると信じて疑っていなかった我が子に何らかの障害があるかもしれないと言う嫌疑をかけられ、それを判定するためのテストをすると突然言われるのです。当然のこととして保護者は激しく動揺し、反抗し、時には学校批判さえするでしょう。それは子供を愛する親の反応としては当たり前のことなのです。

しかし、それをなだめて、説得する教師の努力、覚悟と言えばそれはそれは大変なことが求められるわけです。これを6.5%の生徒全員に一気に実施しようとすれば、教師も潰れますし、学校も大混乱に陥ること間違いありません。

なんでこんなことになるかと言えば、学校がずっとこの問題から逃げ続けていることが問題なのです。小学校1年生段階から、中学校3年生に至るまで、毎年毎年グレーゾーンの児童生徒をリストアップして、必ずWISCを少しずつ少しずつ受けさせればこんなことにはならないのです。

もっと言えば文科省にも問題があります。児童生徒の6.5%に発達障害があることがわかっているならば、それを放置すればどうなるかは、精神科医や心理学者の意見を聞けばわかるはずです。放置しないためにはまずは診断が必要なのです。申し訳ないですがこんな事は誰でもわかる理屈です。文科省はグレーゾーンの児童生徒に対するWISCの実施を徹底すべきです。

ADHDや自閉症の診断を早めに行い、スクールカウンセラーや医師の力を借りながら指導をする行っていけば確実に

ADHA→ODD→CD→ASPDとなるDBDマーチの進行の割合を減らす事が出来るのです。

中学校1年生段階で反抗挑戦性障害(ODD )に達している生徒の指導は困難を極めます。反抗挑戦性障害(ODD )の生徒は父性つまり、男性的な規律正しい指導によって立ち直ったという事例を読んだ事があります。私が中学校1年生の時に受け持って大変苦労させられた生徒が上の学年で体育会系の担任の元で立ち直ったように見えた時もありました。しかし、高校に入るとやはり崩れるのです。男性的な規律正しい指導と威圧的な指導を一緒にしてはいけないのでしょうが、境目が曖昧なのも事実だと思います。私はやはり、威圧的な指導は根本的な解決にはならないと思うのです。

ADHD→ODD→CD→ASPDとなるDBDマーチがなぜ進行するかと言えば、ひとえにADHDの生徒は大人から見て問題行動に見える行動を良くするため、教師や保護者から叱責を受けます。何度も何度も何度言っても同じことをするのですから、叱責もエスカレートしていきます。そして、怒鳴りつけたりといった激しい叱責をすることになります。ADHDの子供を保護者と教師だけで正しく導こうとすること自体に無理があるのです。スクールカウンセラーを中心とする専門家に助力を仰ぎ、どのような指導、支援が効果的であるのかアドバイスを受けながら子供に寄り添っていく必要があるのです。そうせずに叱責を受け続けた生徒は自己肯定感をどんどん失っていきます。これがDBDマーチの根本的な原因なのです。

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