DBDマーチの概念に基づいた全く新しい生徒指導(6)

心理学初学者なりにこの状況の理解しようと試みてみると時速100kmの車に時速40kmでしか運転できない初心者が載っているような状態ではないかと考えています。脳の処理速度は速くてどんどん先に行きたいのに知覚統合と作動記憶が追いつかないためにフラストレーションがたまる。知覚統合と作動記憶が完了していないのに処理速度が速いため、別の事柄に注意がそれてしまうという事なのではないかと理解します。

随分、回り道してしまいましたが、ようやくDBDマーチの説明に入ります。DBDマーチは国立国際医療センター国府台病院 齊藤万比古先生が考え出された概念です。これからの説明の多くは齊藤万比古先生の論文とそれを元に国立国際医療研究センター国府台病院児童精神科医長渡部京太先生が教育と医学2010年9月号に寄稿された「ADHDのDBDマーチとは何ですか?」を元にわかりやすく抜粋、加筆した物です。心理学、精神医学の素人が書いていますので、いろいろと間違いがあると思いますが、そこはこれから専門家に相談して修正していきます。

心の障害と関連する諸現象
上の図で示されているように、発達障害を持つ子どもは誰もが理想的な生育環境にいるわけではなく、様々な試練にさらされています。その結果として、発達障害の子どもは二次障害として様々な精神障害や行動の問題反抗非行を生じやすいのです。子どもの時期の虐待された体験は子どもの自尊感情を著しく損ない人間関係の基本的能力を損なわせ、様々な精神障害や行動の問題の主要な発現要因となります。ひきこもりはしばしばば精神障害の結果であり、発達障害や虐待体験を持つ青年も多く含まれます。非行犯罪に走る子どもや青年には発達障害を持つもの、虐待された体験を持つものが多数存在するという説があります。

注意欠陥多動性障害(以下ADHD)は多種多様の併存障害を示すことが知られています。つまり最初はADHDだけだったのが、環境などの影響によって他の障害も引き起こしてしまい、ADHDの症状に加えて、新しく発症した障害の症状も出てくると言う事が起こりやすいという事です。

さらに新しく発症した障害の症状が目立つために

本来のADHDの症状を見えにくくするような場合もあります。また米国を中心とした子供の頃にADHDと診断された人のその後の追跡調査から、ADHDは青年期後半から成人期にかけて反社会的な問題行動を伴うパーソナリティ障害へと展開する可能性が高いといわれています。ただ、全てのADHDの子供が反社会的な問題行動を伴うパーソナリティ障害へと展開する訳ではありませんし、かなり研究が進んでいるとは言ってもその変容の確率は未知数な物があります。また、環境によって大きく異なってきます。ただ、ADHDという障害自体が非常に理解されずらい障害であり、どうしても周りの人間から厳しい叱責や指導を受ける機会が多くなり、自己肯定感の低下とともに併存障害を引き起こしてしまうのです。

その最も深刻な併存障害としてADHDから反社会性パーソナリティ障害を生じてしまう確率が極めて高いと指摘する研究が報告されています。

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