教師のためのカウンセリング基礎技術 共通の地盤を築く(1)

教師は生徒と共有する価値観に基づいて信頼関係を築くことができます。大切なポイントは教えるために生徒の価値観を打ち破る必要はないという事です。

問題行動を起こす生徒が間違った価値観を持っているとは限りません。むしろ、問題行動をおこす生徒であっても案外正しい事は何か知っている場合もあります。正しい事は知っていても、その通りにできない生徒もいます。あるいはぼんやりと正しい事は分かっているけど、はっきり分からないという場合もあります。かなり、難しい場合は人の気持ちを推し量る事が出来ない生徒もいます。

教師が正しい事はこうでしょうと押し付ける代わりに、生徒がすでに信じている価値観を掘り起こして、それに基づいて指導する方がずっと生徒の心理的抵抗を小さくすることができます。教師はまず、生徒に尋問調ではなく、優しく質問しながらお互いが共通して持っている価値観を見いだしましょう。

そのためには問題行動について生徒が言語化する事が必要になります。生徒が十分に言語化できない時はまずはせっかちにならずに待つ事が大切です。それでもできない時は助け舟を出す必要がありますが、教師が望む方向に誘導せずに、生徒の本心を引き出すように心がけることが大切です。

教師が一方的に指導するのではなく、まずは教師と生徒がお互いに正しいと感じている価値観について共有し、生徒の問題行動を言語化して、それについて生徒にどう思うのか?間違っている事はなかったか?改善するとしたらどのようなことができるか?どういう風に生徒の自己成長力を促す指導ができます。その上で教師が共通の地盤の上に付け足すと言う指導をするならば、多くの場合、生徒はあなたに喜んで耳を傾けつでしょうし。生徒は教師を尊敬するようになります。

さらにこの方法の利点は、教師に怒られて一時的に反省の態度を示しているだけではなく、生徒自身の価値観と言う尺度によって、自分の行いを省みるので、より心からの変容が起こりやすいと言うこともあります。

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